私は、市役所で約10年半働かせていただきました。
その後、30代前半で私立大学職員に転職をしました。
実体験をもとに、市役所から大学職員への転職は難しいのか?について、書いていきたいと思います。
同じような境遇の方の参考となれば幸いです。
1.結論
最初から結論を書いてしまいます。
「市役所から大学職員への転職は可能。ただし、入念な準備が必要」
です。
この理由について、次項以降で書いていこうと思います。
2.私が市役所で10年半働いていたこと
私は新卒で地元市役所に入庁しました。
当時は、民間企業で働く気がおきず、かつ保守的な性格のため安定性がほしく、おのずと公務員を選択しました。
あまり自慢できない志望理由です(笑)
入庁後、税務部門、庶務部門、福祉部門、保育部門、選挙部署など様々経験しました。
最初に配属されたのが税務部門で沢山の壁にぶち当たりました。
まず、ついこの間まで大学生だった私に、税金の知識がなさすぎる。
消費税は知ってる、所得税も聞いたことある、ほかはよく知らない・・・。
こんな私が、滞納者の差し押さえや税務相談をすぐにやらされ、てんてこまいでした。
客層も悪く、警察沙汰になるトラブルも何度か経験しました。
そこでの刺激的な数年間が、私のメンタルに毛を生えさせる結果となり、社会人として生き抜いていくため、心が強くなりました。今となっては、最初にハード部署で本当によかったと思っています。
3.なぜ大学職員に転職をしたのか
安定性がほしく公務員になった私が、なぜ転職をしたのか。
それは「仕事が忙しく、私生活とのバランスがとれなくなったから」です。
えっ、公務員なのに仕事が忙しい?ワークライフバランスとか、民間企業より進んでいるんじゃないの?
と思う方もいらっしゃるかと思います。
私の市役所時代に経験した部署ですが、現役の市役所職員の方ならわかってくれると思いますが、ハード系の部署ばかりです。
割りと肉体的、メンタル的にきつい部署を回されていました。
こいつなら大丈夫だろうと思ってもらえてたのでしたら、それはありがたいですが、やっぱりきつかったです。
独身ならいくらでも残業をして身を粉にして対応できますが、ライフステージが変わりました。
結婚して、子どもができたため、少しでも早く帰り、プライベートを充実させたかったのです。
その希望はかなわず、忙しい部署が続き、また市役所職員というのは、地震が起きたら避難所設営、大雨が降ったら水防対策、、、など24時間土日祝日関係なく、急遽対応をしないといけない時が多々あります。
そういったものを経験していくうちに、「市役所全然ホワイトじゃないじゃん!」となっていきました(笑)
また、市役所職員というのは、仕事の範囲がそれは広い。
「市政に関すること」全部が守備範囲です。
税務部門にいて、やっとこさ税のことがわかり始めたと思えば福祉部門にいき、あたらしい知識を1から勉強しなおし。
これは、一定の規模がある企業なら同様なことかもしれませんが、行政の部署異動は転職並みに、やることなすことが変わります。
どちらかというとスペシャリストを目指したい私には、そこも少しずつ苦痛になっていきました。
そんな中、なんとなく転職に関することをネットなどで検索しているうち、「大学職員はホワイト」という情報にいきつきます(笑)
市役所よりずっと楽そうだなー・・・いいかもなあ、というのが、転職を考えるはじまりとなりました。
4.転職するためにやったこと
まずは職員募集の情報収集をしました。
登録した転職サイトはマイナビです。
勤務条件や年収、ここ数年の募集状況も調べました。
何度も募集しているところは、それだけ離職者が多い(ブラックの可能性)、ということですので。
あと参考にしたのが、大学職員への道 さんのホームページです。
全国の大学職員募集状況をまとめてくださっているので、非常に役に立ちました。
求人の中から、自宅から通勤範囲内の大学を探すことから、まずは始めました。
次にやったことが、こっそりとオープンキャンパスに参加しました。
受験を考えている家族がいる、という前提で(笑)
あまりやっていいとは言えない方法ですが、大学内に入り、直に雰囲気や空気を味わういいきっかけでした。
面接でも「本学はどのようなイメージですか」と聞かれたので、実体験が役に立ちました。
ほかには、自分の職歴の棚卸です。
市役所時代に、どのような仕事をし、成果を出したか。
漠然と頭でわかっていても、文章として書き起こすことはしたことがなかったので、箇条書きで書いていきました。
その中でも、大学職員としてアピールできることを深堀りして、エントリーシートに書いていきました。
市役所職員が大学職員に転職する際にアピールできる大きな点は
「組織の中で円滑にやっていける能力」と「調整力」だと思っています。
大学職員の雰囲気は、市役所とよく似ています。
一人の力だけでは達成できない仕事が多くあるため、いかにコミュニケーション力を持ち、円滑に人間関係をつくりあげられるか。
他部署や教員、外部組織などと調整をはかっていけるか、がとても必要な能力です。
大学特有の知識は、入ってから覚えていけばいいのです。
もちろん、データ分析や語学力など、専門知識を転職者に求めている大学もあります。
そういった場合は、募集要件に書いてありますし、「所有しているとなおよい条件」程度にとどまっている求人も多く見ます。
繰り返しになりますが、転職時に一番必要な能力、アピールポイントは「組織の中で円滑にやっていける能力」と「調整力」だと思います。
そしてその2つの能力は市役所職員として勤めあげてきた人ならば、アピールできるぐらいには持っている能力ではありませんでしょうか。
市民、他部署、上級庁、関係団体、町会自治会、議員・・・etc。
様々な人と折衝・調整を繰り返してきた市役所職員であるならば、大学職員として十分すぎるほど通用します。
これまでの経験を、面倒くさがらずに書き起こしてみてください。
きっと、アピールポイントはたくさん見つかります。
5.最後に。転職してよかったか?
大学職員に転職し、5年目を迎えるところですが、「本当に転職してよかった」と心からいえます。
まず大きな理由として、仕事量が格段に減りました。
市役所時代は多方に気を張りめぐらせ、常に9割以上の力を出して仕事をしていたように思います。
今の大学職員は、つねに5~6割程度ぐらいの力で、ほどよく仕事をこなせています。
(もう少し力を出したほうがいいのだろうか。笑)
相手をする客層が格段によくなったことも大きいと思います。
市役所時代は、クレーマー市民や何様だと言いたくなる議員、権利主張する団体、、、あげたらきりがないほど、胃と心を痛めつけてくる相手ばかりでした。
それに対して大学は、基本学生と教職員、時々保護者、時々外部の利害関係者、ぐらいです。
対人で胃が痛くなることはほとんどなくなりました。
公務員につかれてしまった方に、少しでも私のブログが一歩を踏み出す勇気となることを、祈ってやみません。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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